人としての尊厳ある死｜母乳ケアや育児に関するご相談は横浜市の小さき花 母乳育児相談室へ

5月10日夜、ついにその時は訪れた。

5月1日から予定通り、10日間の自宅療養を終え施設に入所した。

食事がほとんど摂取できていなかった父の命が、次のステージに進んだのです。

尊厳死とは、「人間としての尊厳を保ちながら、自然な経過に任せて死を迎え、過剰な延命治療をせずに、最期まで自分らしくいられる状態」を指します。

父の死は本当に穏やかでした。

午後2時頃、車いすに座った父と会話をした時に不思議なできことがありました。

食欲のなかった父がか細い声で「何か腹にたまる物が食べたい。」発したのです。

私は驚きと嬉しさで急いで厨房に行き、お昼ご飯の残りはないか聞きました。

ハヤシライスが残っているとのことでお皿によそってもらい、父の部屋に運びました。

父は母からスプーンで2杯食べさせてもらい、満足したのか穏やかな表情で「もういい。」と言いました。

その数時間後、施設から呼吸停止の連絡が入りました。

父は晩年、好きなお酒もゴルフも麻雀も友人達が先に逝ってしまい寂しいとよく話していました。

今頃は、広々としたグリーンで思いっきりプレイしているでしょうか？

それとも麻雀で儲けているでしょうか？

あのハヤシライスは腹ごしらえのためだったのですね！

父はいなくなった訳ではなく、次のステージに旅立っただけなのです。

いつか私も旅立つことでしょう！

お父さんまた会いましょう！

私がチビなところもお父さん似、せっかちなところもお父さん似。

私はお父さんの娘に生まれてきて本当によかった。

ありがとうお父さん♡

megumi